空手道選手権大会

第26回 道統少林寺流 勇心門
東京都空手道選手権大会(選抜)

風雲嵐を呼ぶ大会

大型の台風15号が首都圏を直撃しようと北上する９月８日、東京代々木の国立青少年オリンピックセンターは、いつにも増して熱気につつまれていました。白い道衣を着た少年少女が足早に館内を動き回り、父兄の方々が三々五々と参集してきます。道衣を着た選手たちの中には、年配者や白髪混じりの凛々しい姿も見受けられます。
ご来賓の方々の席も埋まり、開会の時が迫ります。整列した選手たちを正面の高い位置から拳聖 保勇先生の大きなご真影が見守っています。今回の第26回東京都空手道選手権大会(選抜)は、保勇先生のご生誕１００年記念大会でもあります。保勇先生から直々の指導を賜った勇心門宗家・中﨑康貴先生の開会のお言葉にも、そのことが触れられておりました。
【私が師範をとらせて頂いた錬心舘での駆け出しのころ
「中崎君　技を教えるだけなら武道ではないんじゃい。自らの精神を養うのが武道であり、徒手空拳の空手道を通じて健全な精神を育てることが何よりも肝要なのじゃ。武道に極意なしというけれど奥義をきわめんとする人間修行が人間形成の道につながると僕は思うんじゃが、君はどう思うか？」それから数十年がたった今「中崎君！ようここまできたな。だけどまだまだ道のりは険しいぞ！」と仰っているような気がします】　と述べられました。

今回の大会では若手の台頭が目立ち、　勇心門にも、次代を継承する新しい世代の成長がめざましいといえるでしょう。 　正面に掲げられた拳聖・保勇先生のご真影も、心なしか微笑んでいるように見受けられました。